しつけ|行動分析学に基づいたトレーニングの基礎。強化と弱化について
今回はかなり本業に近づいた話です。飼育動物のトレーニングを行う上で必要な知識に行動分析という分野があります。愛玩動物のしつけもこの行動分析学の応用です。
しつけがどうしてもわからない、上手くいかない人はてをつけて損はないと思います。
今回はこの行動分析学の基本となる部分を書いていこうと思います。
行動分析学について
『行動分析学(Behavior Analysisl)とは、バラス・スキナーが新行動主義心理学をさらに改革し、新たに起こした徹底的行動心理学の一体系である』ウィキペディア参考
とありますが、要は人間心理学の応用のようなものです。ペットのしつけや動物園やサーカス、水族館などでの調教には主にこの分野が使われています。
行動を観察する
人と近しい距離の動物に対して、人はしつけと称してやってほしい事とそうでない事を教えようとしますよね。トイレはここ、とか、噛まないで、とか。ではどうやって教えますか?言葉?ボディランゲージ?やってほしい行動が出たら?やってほしくない行動が出たら?褒めたり怒ったりしたりもすると思いますが、実はこの『褒める』『怒る』という動作はかなり重要なんです。タイミングを逃せばやってほしくない行動を増やしてしまうかもしれないからです。なので、トレーニングするにあたって動物をよく観察するというのは非常に大切な事と言えますね。
では何故タイミングを逃せば別の行動が増えるのでしょうか、次の項目で詳しく書いていきます。
強化と弱化
行動の頻度が上昇することを強化。減少することを弱化といいます。
また、行動が増える要因となる刺激のことを強化子もしくは好子と言い、行動が減少する要因となる刺激を嫌子と呼びます。
つまり、
行動の直後に好子が出れば行動は強化(増加)されます。
行動の直後に嫌子が出れば行動は弱化(減少)します。
先程の話に戻りますと、タイミングを逃すとは、つまり強化のタイミングを誤るという事です。
以下の例を見て考えてみましょう。
①犬がお回りをした→褒める
②犬がお回りをした後座った→褒める
傍から見れば同じようにも見えてしまう事例ですが、この直後犬が学ぶことはおそらく違うでしょう。①の犬はお回りを覚え、②の犬は座る事を覚えるでしょう。(あくまで例です。個体差はあります)
強化のタイミングが違えば増えるべき行動が正しく強化されない恐れがある事を知っておいてください。
では、次に『人が良くやってしまう強化の失敗例』を見ていきましょう。
おもちゃが買ってほしいと泣きわめく子供に言われた通りおもちゃを買う。
どうでしょうか。何が間違いか気づきましたか?
この場合、泣くという問題行動に対しておもちゃという強化子が出ているのでこの子供は再び買ってほしいおもちゃの前で泣くという行動を繰り返すでしょう。
正しい対処としては少し待って、子供が泣き止んで落ち着いたら「良い子だね」とおもちゃを買う事でしょう。静かにする、という行動を強化するように好子を出してあげるといいですね。
ですが、このおもちゃが子供にとって必ずしも好子になるかというと別です。子供にとったら親にかまってもらう事が好子になっている、もしくはその両方が好子になっている可能性は大いにあり得えますので注意が必要です。
相手を観察して、何が好子になっているのかを見定める力が重要になるんです。
罰
では泣いた子供に「泣くな!」と叩いて起こる罰を与えたらどうなるのでしょうか。
泣くのを止めることもあります。ですがこの罰というのは素人がむやみに使うものではないというのを覚えていてほしいです。
なぜなら罰を受けた子供は次に同じシチュエーションになったとき、恐怖感を覚え逃げるかもしれません。もしくはお母さんがダメならお婆ちゃんに駄々をこね始めるといった逃避行動を起こすから可能性が出てくるからです。
間違いを教えるのは間違い
人の場合は法律やら秩序があり、それにより社会できます。その道からずれたことをすると世間からは冷たい目が当てられたり、どこかで誰かに注意してもらうことで『間違い』を知ることができます。
しかし、こういった事は人であるからこそ気づける間違いであり、きっかけです。なのでペット動物たちは間違いに中々気づきにくいものだったりすることがあります。
動物には言葉も通じませんし動き方も、骨格も人とは全く異なります。その為、飼い主の方々からの「これはダメだよ」「これはしないでね」という風な間違いが伝わりにくいんです。
それに間違いは無数にあるのできりがありません。しつけの時はシンプルに、「これをしてね」「こうすれば良いんだよ」という風に正しいことを教えて行くような意識で挑んでいきましょう。
まとめ
今回は「強化と弱化」を中心に書いていきました。これは行動分析学の中でも基本的な部分です。内容としては「褒めるのはタイミングが重要」という事でしたね。
しかし、これだけ知っても「じゃあこれを知ったとして、本番はどうやってトレーニングするの?」という疑問が浮かんでいる人もいると思います。次回の記事ではしつけの原理を理解するための「条件付け」を書いていこうと思います。
参考本の紹介
行動分析学入門
行動分析学を知りたい!って方におすすめの本です。分厚く、内容もボリュームたっぷりの1冊です。行動分析学自体、固い内容なので多くの人が断念してしまいますが行動分析学を知りたい!って方におすすめの本です。分厚く、内容もボリュームたっぷりの1冊です。行動分析学自体、固い内容なので多くの人が断念してしまいますがこの本は例題や事例を事細かに出してくれるので本が苦手な人でも読みやすいですね。
うまくやるための強化の原理
動物園の飼育員をはじめ、多くのトレーナーに愛用されている本です本です。もとは英文だったものを解り易く翻訳した内容になっていて初心者でも理解しやすいです。本自体も薄く、小さいので通勤中でも読めるのが強みです。
中型犬のベッド|噛む子でも安心。夏でも使えるおすすめ高級ベッド
犬や猫を始めとしたペットにとって、マットやベッドはくつろぎの場所として重要です。特に家で飼育されているペットたちは固い床はそんなに好きではありません。うちにいる猫たちも寝るときは基本的にソファやベッドの上を選びます。実はこのベッド選びにこだわる事もペットの快適な暮らしには欠かせないんです。夏はひんやり、冬はあったかいベッドがあればペットたちはいつでも快適に暮らせるでしょう。ということで今回は夏や冬に応じて効果が変わる動物用のベッドを紹介しようと思います。
良いベッドの選び方
犬用のベッドと言ってもやはり良し悪しは別れます。一つ購入するにしても値段も馬鹿に出来ないのでなかなか買い替えは難しいですよね。買って損を感じる前に何が良いのかを知っておきたいので以下の項目をチェックしましょう。
保温性
冬になるとひんやりタイプのベッドは一気に使えなくなります。もし仕えたとしても余計に犬が寒がってしまう為おすすめできません。なので犬のベッドは冷却効果のあるものよりも保温効果の高いものを選んだ方が良いです。
丸洗い可
利便性の問題です。夏過ぎと冬の終わりには換毛期が来ますよね。カーペットやベッドは毛まみれになってしまいます。特に犬のベッドは大変なことになり易いので手入れが大変です。その手間を減らしてくれる丸洗い可能のベッドはかなり魅力的だと言えます。
弾力
近年、人の間でも低反発枕が流行りましたよね。柔らかすぎる素材は、意外な事に体に負担をかけてしまいます。なのでベッド選びでふわっと体が沈んでしまうものはお勧めできません。少し弾力のあるものを選びましょう。
以上3つの条件を満たしたベッドが良いものと言えます。勿論条件を満たしていないベッドすべてを否定するわけではありませんが、そういった商品はにおいや重量、耐久性など別の効果で勝負している筈です。
ですが多数あるベッドの中でこの3うの条件を満たしているものを探すのは大変ですよね。そこで紹介したいのはVintage Bolster Bed(ビンテージボルスターベッド)という商品です。なぜこれなのかという疑問には次の項目で書いていきます。
Vintage Bolster Bed
アメリカ産のベッドです。クッション内部にはリサイクルペットボトルを原料とした素材が入っている為軽いです。また、長く使えるように設計されている為耐久性は文句なし、なので犬が噛んでガシガシしても耐え切ることが出来ます。中身がぶしゃーってなる事も無いので安心ですね。
ちなみに外側の構造はこんな感じです↓
取り外して使えるという点が個人的には魅力を感じます。使う部分を残して他は洗うという使い方も出来ますし、犬を多数飼育している人は枠部分を他の子に回すといった柔軟な使い方が出来ますね。
では気になる3つの条件はというと
保温性:合格です。触ってみると分かるんですが細かい毛がたくさんついていて、熱をしっかり挟んで逃げないようになっています。しかもこの毛はかなり短く夏場は必要以上の熱を貯め込まないようになっています。その面でも問題はありません。
丸洗い:上の画像にも記載されていますね。本体丸ごとは難しいですがカバーの丸洗いが可能です。換毛期に溜まる毛を取りたいって人にとっては問題ないでしょう。
弾力:肉厚のクッションで弾力も文句無しの合格です。まるで母犬に抱かれたかのような感触で、犬たちも落ち着いて寝付けるでしょう。
全て合格ラインでしたね。ですが以上の項目を引いても耐久面やデザイン性も良く、最高級のベッドだと言えます。長く持ち続けたい人は購入して損はないでしょう。
購入にあたっての注意
SサイズとLサイズがありますが、こちらはアメリカンサイズでかなり大きく設計されています。ゴールデンレトリバー以上の大きさの犬以外はSサイズの購入をおすすめします。
【クーポンSALE開催中!】K&H ペットベッドボルスターベッド プレミアム S... |
ウサギとのおでかけ時、病気などの緊急時に使えるおすすめキャリー
そうだ旅行に行こう!あ、でもペットもつれていきたいけどどうしよう・・・
ペットが病気になった!近くに動物病院が無い!連れて行かなきゃ!
飼育中、一度はこんな状況に立ち会うことになるでしょう。
ハムスターとかならまだしも、ウサギやモルモットは小型動物とはいえ大人になると結構大きくなります。
その為、遠くの公園に散歩しに行く時は抱っこで行くのもバスケットなんかに入れて連れていくしかありません。
そういった移動手段の選択肢を広げてくれるのがキャリーです。
今はウサギも人気ペットの一員なので実に様々な種類のものがあります。
今回はウサギの安全面を第一に考え、その上で見た目や使いやすさを考慮し選んだおすすめキャリーを紹介していこうと思います。
〈目次〉
キャリーを使う時
散歩以外にも、用途は様々です。
国内での旅行に連れていく時や遠出で家を留守にするなどの理由でウサちゃんを友人に預ける時にも小屋の代わりとして使えます。
また、動物を飼育する上でついて回るのが病気です。1年365日、常に病気の可能性はあります。
冒頭でも出ましたが、いざウサギが病気になったって時にキャリーがない!入れるものがない!ってなってしまうこともあります。
どこに入れますか?袋ですか?段ボールですか?
そんなわけにもいきませんね。
キャリーはただ散歩に連れていきやすくなるって目的だけでなく、緊急時にウサギの命を繋ぐものになるかもしれないんです。
なのでウサギを飼っている人は常備していて損はない筈です。
キャリーバックの選び方
とはいえ、キャリーバックと一言で言っても種類はたくさんあってどれを選んだらいいのか分かりませんよね。そういう人に基準にしてほしいのは公共機関に乗るか乗らないかです。電車やバスだと完全に閉鎖されたキャリーでないと乗せてはくれません。その為上が開いた見た目のものはNGという事ですね。まあ、自分の車にしか乗せないって方はあまり気にしなくてもいいですね
キャリーに慣らそう
さて、お気に入りのキャリーを飼ったなら、今度はウサギをキャリーに慣らすところから始めましょう。勿論、緊急時はそうも言ってられませんが、余裕があるうちはこの行程を挟んだ方が良いでしょう。キャリーはこれから先何度も使う事になるアイテムです。その度に無理やり入れるのはウサギにも負担が大きいのですんなり入ってくれるようにトレーニングしましょう。
上手くは入れたらたくさん褒めてあげましょう。
トレーニングすることでウサギにかかるストレス自体を軽減する事も出来ます。
関連記事はコチラです。参考にしてみてください↓
最後に、おすすめキャリー一覧
ペットキャリー米Teafco社製ARGOシリーズ
この色の他にも2パターンあります。ピンクや黒といったカラーバリエーションなので女性にも、男性にも使いやすいですね。
解放窓も多く、通気性が良いのが魅力です。また、中も広く設計されているのでウサギからの抵抗も少なく思えます。しかも、ウサギ以外に、コーギーなどの小型犬も入れるので用途は様々です。ただし、他の動物の臭いが入ったキャリーは嫌われますので1種1台は守りたいところですね。
マルカン2ドアキャリー
一般的なペット用キャリーですね。前と後ろに設置されたドアで出入りがしやすいタイプです。布製とは違い、解体し、洗えるので手入れもしやすいのが強みです。出入り口の金網部分には給水ボトルも取り付けられるので長時間の引っ越しのお供としても活躍できます。見た目などにこだわらないならこちらは使い心地も良くおすすめですね。
リッチェルダブルドアS
こちらのキャリーは軽量で上部、勝ダブルドアの中でも比較的安価、という事から人気を集めています。車に乗せる際もシートベルトで固定が出来るので安心ですね。犬や猫に使う方も多いそうで、商品自体もそれ用に少し大きめです。ウサギであればサイズはSで十分です。
PetsNallペットキャリー
たたんで持ち運べるお手軽キャリーです。側面はメッシュになっていて、ドアも置く通気性抜群!公園散歩などのいつものお出かけ時にもってこいの商品です。重さにも強いので肥満のウサギにも対応します!
VOOPHペット用キャリーバッグ
通気性も良く、肩掛け出来るキャリーです。ウサギの体にフィットするので通院時にも安心して乗せることが出来ます。デザイン性も良く、お洒落なのも良いですね。掃除する際は中のシーツなどを出して水洗いでオッケーです。
航空会社に許可された携帯式ペットカバン
人気を集めつつあるコチラのキャリーは名前の通り飛行機にも適応できる物です。1年にあるか内科の旅行にウサギもつれていきたいって人向けですね。ただ、飛行機はウサギにとってストレスも大きいので頻繁に使うことは無いでしょう。ここぞという時のお供におすすめです。
番外編~面白キャリー~
宇宙船カプセル型 ペットキャリー
最後に紹介するのは番外編として。まるで宇宙船から外を見渡すようなキャリーケースです。カートのような造りになっているので重さもそこまで気にならないです。あまりごつごつした場所は進めませんが、ペットフェスや室内でのイベント参加時には大活躍のキャリーになること間違いなしでしょう。
まとめ
動物飼育では基本的に何かあってからでは遅いです。
ペット用のキャリーは「欲しくなる」前に購入しておいて損は無い筈です。この機会に
皆さんもお気に入りのキャリーバッグを見つけてくださいね。
【ペレキャット】消臭効果も抜群のおすすめシステムトイレ猫砂について語る
新しい猫砂を探していたら少し面白いものを見つけたので今回はそれを紹介したいと思います。
うちの猫たちのトイレは手軽さ重視でシステムトイレを使用しているんですが、結構においが残ってる気がしてたのがきっかけでした。
あれ?砂入れる意味ないじゃん・・・ってな感じから砂のチェンジを決意していざ模索開始。ネットのレビューとかを見ながら辿り着いたのがこのペレキャットでした。
ペレキャットってどんな猫砂?
砂というよりもキャットフードのようなペレット状の猫砂ですね。名前の由来もここから来ているんでしょう。
材質はおが屑を固めたもので、木材はヒノキを使用しています。このヒノキ、実はかなりの消臭効果があるだけでなく、これそのものが良い香りを放ちます。また、ヒノキは人にとっても身近な木材で高い防カビ効果や防腐効果があるんです。カビない、腐らない為、一回の使用時間はかなり長い事使えるのも良いですね。しかも使用している間、香りは持続しますし尿の臭いを消してくれます。
この猫砂、元々はペレット状なんですが尿を吸収したらボロボロと崩れておが屑に戻ります。そしてそのままトレーに落ちていきますので、表面には未使用のペレキャットは残ります。その為交換時期も分かり易いんです。
こんな感じ↓
100%天然素材
内容物に化学物質が入っているのは確かに効果は高いです。しかし、それらは同時に誤飲時の危険性を高めています。ペレキャットは元々はただの木ですので少しの誤飲であれば問題ありません。それに胃の中で砕けるので排泄物として対外に出て来やすいつくりもなっています。
また、100%天然素材という事で後処理も楽です。
トレーからとってシーツごとぽいっと燃えるごみに捨ててしまえば処理は完了です。
手軽さは飼い主視点からも重視したいですね。この点も難なく合格です。
価格は?
14ℓ(約2か月分)でおよそ2000円という価格です。
これはコストパフォーマンスの面から見てもおすすめで、今まで私が使っていたもの(デオトイレ)と比較してみると
デオトイレ:3.8L×4個¥4,880
ペレキャット:14L¥1,914
大分安くなったのが分かると思います。持ちの面で言うと前の方がやや長持ちしていますがそれを含めても条件はかなりいいと思います。
システムトイレ派の人はぜひ試してみて欲しい一品です。
使用上の注意
- 匂いが独特なので使う人によっては受け付けない事もあります(猫的には問題ないんですが)。
- 色彩が赤っぽいので血尿などのおしっこでの健康チェックはしにくくなることがあります。
- トイレには流せません。
ペットウサギのしつけ|飼育にトレーニングを導入する理由とその効果
ペットのしつけは必要です。知ってる。では何故必要なの?そう聞かれたらあなたは答えられますか?芸を教える、飼育を楽にする、掃除をしやすくする。色んな答えがあり、それは間違いではありません。しかしもっと重要な意味がトレーニングにはあるんです。今回はウサギのトレーニング(しつけ)のやり方と、その意味を書こうと思います。
〈目次〉
- トレーニングの必要性
- トレーニングに適した時期
- 野生ウサギの習性
- ハンドリングトレーニング
- トイレトレーニング
- 名前を呼んであげよう
- とにかく褒める
- 定着しても忘れることがある?
- トレーニング・しつけの意識
トレーニングの必要性
そもそもトレーニングとはどんな意味があるんでしょうか?ただの人間のエゴでトイレの場所を絞ったり、人の娯楽のために芸を仕込んだり、見ようによってはそう見えてしまうかもしれません。
しかし、それは大きな勘違いです。確かに野生のウサギにはトレーニングは必要ありません。でも、ペットのウサギは野生ではありません。
家族です。家族のなかにもルールはありますよね?娘さんの入浴中にお父さんははいれませんよね?
ウサギにも同様に、人は噛んだら駄目、ソファーでウンチをしないなど、家族間でのルールを教えるという意味が一つ。
もう一つは野生にあって飼育下にはない刺激を与えるという意味があります。
野生のウサギには敵がいます。餌も自分で探さないと行けません。こういった刺激がないペットウサギは日々刺激もなくダラダラと過ごすことになります。
コレは健康上とっても良くないことで、寿命を減らしてしまう原因になるんです。トレーニングを行うことで生活の中に刺激を与える事ができ、精神的にも身体的にも健やかな状態が生まれます。
その為、ウサギを始め、ペットのトレーニングを行うことはとても大切なことなんです。
トレーニングに適した時期
基本的に親から離れれば大丈夫ですが、もっと早くに行ってもいいでしょう。
なるべく若い内から始めた方が覚えが早いですね。
離乳期~生後6か月の成長期のころがベストです。トイレトレーニングや、ハンドリングトレーニングを導入していきましょう。
余談ですが、馬は生後三時間ほどでトレーニングを始めていきます。
ふれあい施設のポニー立ち上がってすぐ人に抱きかかえられることで人に対する警戒心を抱かないようになります。これもトレーニングの一つです。
野生ウサギの習性
トレーニングをするにあたって、やはり無茶ぶりは良くありません。ウサギに逆立ちしてとお願いしても、手が届きませんし、握力も無いので体が支えられませんよね。
芸を教えるにしてもなんにしてもウサギが何処までのことが可能なのかを見定めましょう。
一番の基本になるのが野生のウサギです。生態や習性を理解すれば上手なトレーニングが出来るようになるでしょう。では、次の項目でいよいよトレーニング開始です。
ハンドリングトレーニング
体温、体重、怪我、爪のチェックなどでウサギを触る機会は必ず来ます。触られるのが嫌なウサギだとこういった健康チェックが困難になってきますのでハンドリングトレーニングは必要です。
しかし、いきなり抱っこはハードルが高い場合もあります。段階を踏み、可能な範囲でのハンドリングトレーニングを行いましょう。
- お腹とおしりを支える。この時、利き手がお腹側に来るようにすること。
- お尻を支えて引き寄せる。
- お尻を支えたまま飼い主さんの体に密着させる。
これが基本のハンドリング方法です。
ケージから出したい時やブラッシング、移動させたい時などに役立ちます。
次は仰向けでのハンドリングです。
- 上記の抱っこ方法で太ももに乗せます
- 背中とお尻を支えてウサギを立たせます
- 上半身を倒して仰向けに
この方法なら爪切りやお腹側のチェックが可能になります。
妊婦のウサギや呼吸器系の弱いウサギにはしないようにしましょう。
ハンドリングトレーニングの手順については以上です。
次はトイレトレーニングについてです。
トイレトレーニング
難しいイメージがあるトイレトレーニングですが、野生のアナウサギは穴の中でトイレの場所を決めて排泄しています。
この習性を利用して、トイレトレーニングを行えば意外と難しいものではありません。
では、以下手順を紹介します。
- おしっこの臭いが付いたものをトイレに忍ばせる
- おしっこしたそうな素振りを見せたら
- トイレでおしっこできたらたくさん褒める
これが基本の方法です。
褒める際は大声で褒めるのではなく、なるべく高い声で小さな声で褒めてあげましょう。
名前を呼んであげよう
褒める時に心掛けてほしいのは名前を呼ぶことです。何度も名前を呼ばれて褒められてくると、ウサギは自分の名前を覚えます。
呼ばれることがうれしい刺激に変わるんです。慣れてきたら声のトーンも意識してみましょう。
低い声や高い声を使い分けているとウサギも「低い声は怒ってるんだ・・・」と感情を読み取るようになります。
これを覚えさせておくと、悪い事と良い事の区別をつけるようになるのでトレーニングがしやすくなります。
とにかく褒める
良い事をした後はとにかく褒めましょう。よく、悪いことにばかり目が良く飼い主がいますが、良い事を褒めていかないとウサギも何が正解なのかわからなくなってしまいます。
むしろ怒ってばかりだとウサギに恐怖心を植え付けてしまうのでおすすめできません。
定着しても忘れることがある?
トイレを覚えたウサギでも、ふとした時に場所を間違えることがあります。
それを繰り返していくのを放っておくとせっかく定着したしつけが台無しになることがあります。間違えたら放置せず、また正しい場所を教えてあげましょう。
トレーニング・しつけの意識
トレーニングは飼い主とペットにとって大切なコミュニケーションの時間でもあります。だからこそ、その時間は楽しいものでないといけません。
時にはうまくいかない事もあるかもしれません。そんなときいっそのことトレーニングを終えることも大事です。長引かせ過ぎてしまうとお互いにつかれてしまいますし、楽しい時間という意識も薄れてしまいます。
引くときは引き、責める時は責める。これがトレーニングで大切な事だと思います。