プレーリードックの飼い方|寿命、値段は?飼育員が教えるペットにするための5つの準備
プレーリードックとは、元々は北アメリカの乾燥地に生息しているリスの仲間です。
今では多くのブリーダーにより国内でも繁殖はされていて、店頭に並ぶのはほとんどの国内産ですね。名前の由来は、仲間を呼ぶときに犬のような声を出すことから来ているようです。比較的人馴れがしやすい動物ですので、知っている人には人気ですね。今回はそんなプレーリードッグを飼いたいって方に飼育の準備の仕方などを紹介していこうと思います。
〈目次〉
特殊な社会性
自然界では群れで生活をしていてボディランゲージ(体を寄せあったりする行動)も盛んに行います。また、一夫多妻性でオス1匹がハーレムを形成し、家族同士では抱き合ったり、キスをするといったような人間社会に近い特殊なコミュニケーションを行います。飼育下でも飼い主に対して体を擦り寄せたり、大きな声で呼んだりすることがあります。そう言った一面も人気を集めるきっかけになったのかも知れませんね。
プレーリードッグの種類
「オグロ」「ガニソン」「メキシコ」「オジロ」「ユタ」の5種類がいて、日本でも多く飼育されているのはオグロオグロプレーリードッグです。特徴は名前の通り尾が黒い色をしている事ですね。メキシコとユタは個体数も少なく、絶滅危惧種ですので見ることもそうそうないでしょう。
寿命は?
野生と飼育下では大きな差があります。
野生だと2~4年に対し飼育下だと6~8年くらいです。
飼育の準備
プレーリードックは日本の気候でも順応することはできます。
その為、ヒーターなどの特別な機材は必要とはしません。
とはいえ人が暑い、寒いと思う気温はプレーリードックも同じなので室内で飼う場合でも20~26℃は保つように心掛けましょう。
ケージ
ケージは通気性の良いものにしましょう。
臭いは餌によっても個体によっても多少の違いはありますが、やや臭いです。籠らないようにしましょう。
次に材質ですが、やはり齧歯目ですので噛む力は相当強いです。
食い破れないように金属製のものにしましょう。
ケージの広さは1畳ほどで大丈夫です。(もちろん、場所を確保できるなら広ければ広い方がいいんですが)
ハムスターと同様に運動は欠かせませんが、体も大きいですのでケージ内での運動にも限界があります。
また、触れ合うことが出来る動物なのでケージから出して触ってあげたり、運動したりすることでエネルギーを消費させてあげましょう。
餌
種や野菜、果物を幅広く食べます。
栄養バランスに優れているのはペレットなので、主食として与えましょう。
次に副食ですが、夏は野菜や果物を、冬はナッツ系を中心に与えるといいでしょう。
意外にも雑草(タンポポやクローバー、オオバコなど)も指向性が高く、繊維質も豊富に含まれ、なおかつ無料で手に入りますのでおすすめです!
でも、良くわからない種類の雑草を与えないでください。毒を持ってる可能性があります。
水
給水場はウサギのものを採用してもいいでしょう。意外とよく水を飲むので、毎日新鮮な水を入れて置いてあげると健康にもつながります。おすすめはこの記事にまとめましたので参考にしてみてください↓
隠れ家
野生では自分達で穴を掘って巣を作ります。
しかし、だからといってケージの中に土を入れてしまうと土が部屋中に飛び散り、悲惨な事になりかねません。
プレーリードックが二匹ほど入れるようなスペースと隠れ家を用意してあげましょう。
しつけ
難易度は高いですが可能です。
飼ってからすぐにトイレの場所をしつけましょう!
プレーリードッグの排泄物を取り、トイレの中に入れます。
トイレには猫用でも犬用でも良いので底砂を敷いておきましょう。
賢い子ならこれだけで覚えますが、別の場所においを付けていたり、上手くしつけられなかった場合はその限りではありません。
もしこれで駄目ならトイレしつけは諦めてください。
次に人馴れですが、多くの場合、勝手に時間が経てば慣れていきます。中々馴れないという場合はおやつを使って馴れさせましょう。
手渡しが出来そうなら手渡しでトライしましょう。
その方がプレーリードックにも気持ちが伝わりやすいです。
ただし、噛まれないように細心の注意を払ってくださいね。
しつけのノウハウが分からない方は別の記事でしつけ講座もしているので参考にしてみてください↓
病気について
比較的多いのは膀胱炎です。
尿の色が赤っぽくなってたらすぐに動物病院に電話をして診察の受付の有無を確認しましょう!
他にも下痢が見られた場合にも病院へ連絡しましょう。
小動物にとって下痢、特に長引くものは死につながるケースがあります。
寂しがり屋なプレーリードック
プレーリードックを飼ったのに、なかなか触れ合う時間が作れないっていう人は少なくありません。だんだんとおろそかになっている人もいるはずです。でも、プレーリードックは社会性のある動物です。孤独感も感じます。
人から構ってもらえなくなった、ということをいち早く察します。
構ってもらおうといろんなアピールをするでしょう。
それでも構ってもらえなくなるとプレーリードックは過度のストレスを感じます。
飼い主さんは気づいたらしっかりとスキンシップをとってあげてください。
もし、仕事なんかの都合上どうしても触れ合う機会が無いって思った方はプレーリードックの飼育は無理なので別の動物を考えましょう。
もし、すでに飼っていて触れ合うことが難しくなってしまった人は複数飼育も考えてみてください。
その代わり、遊べる時間はプレーリードックとたくさん遊んであげて、良い関係を築いてくださいね。