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コーンスネークが餌を食べない時の対処は?温度管理で吐き戻しを防止


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出典:ウィキペディア


コーンスネークを始めとしたヘビの飼育で怖いのが拒食です。

一度拒食が始まると直すのにかなりの手間と時間が必要になるケースが殆どです。

拒食が完全に発祥していなくても、焦って無理に餌を食べさせようとしてそれでまた拒食が強く出てしまう事もあります。

しかし、その反面、拒食症をよく知ることで対策や迅速な対応が出来るようになります。

今回は拒食症についてと、なってしまったときの治療方法について書いていこうと思います。

拒食症の原因

原因は色々と考えられますがそのほとんどはストレス性のものです。

購入後の搬入、搬出はヘビに多大なるストレスを与えますので普通ならその前後日は餌を抜き吐き戻しを予防します。

しかし、ペットショップで購入する場合、何も知らない人がいつ餌を食べたのかを聞かず購入してしまい、買ったその日にハンドリングという最悪のフルコースをすることも多々見かけますので注意が必要です。

拒食の他の可能性は生体に何らかのダメージが加わったのが考えられます。

例えば落下などで食堂付近の骨を骨折ってしまい胃に物が入らない、顎が開かない、内臓を痛めてしまった場合はヘビの回復を優先して安静にさせてあげましょう。

吐き戻しの予防と対策

予防としてはヘビの消化吸収がしやすい環境を作ることが前提になります。

気温が低いとどうしても代謝が落ち、消化吸収がしにくくなってきます。

お腹の中に溜まった餌はそのうち腐り、結果として吐き戻しに繋がります。

小屋内の温度を高めることでそう言った事故を未然に防ぎましょう。

ここでの落とし穴で、気温を高めるだけで床材まで温度が届いていないとそれも体調を崩す原因になります。気温の確保より、ヘビの場合は床の温度上昇を計りましょう。

また、冷凍マウスなどを半解凍のままあげてしまうのも吐き戻し以外に消化不良にも繋がってしまうので危険です。

しっかりと人肌程度に解凍できたのかを確かめてから与えてくださいね。

吐き戻してしまったら?

対策をしても予防をしても、確実に吐かない訳ではありません。

思い通りにならないのが動物というものです。

では、吐いてしまったら手遅れかというと、そんなことはありません。

吐いた後はヘビにストレスがかかっていることが原因です。

吐き戻した個体は消化機関にダメージを負って、しばらく食べない傾向がありますので餌を回収した後は1週間ほど刺激を与えずそっとしてあげましょう。

どうしても食べない時は強制給餌

強制給餌という方法があります。が生態に大きな負担を与えるのでホントのホントの最終手段です。あまり進めたくない方法ですが知っておきましょう。

やり方は口を開いて餌をねじ込みます。

この時、クリアファイルか割り箸を使うと開きやすいのですがどれも生態を傷つけてしまわないように慎重かつ迅速に行いましょう。

ねじ込む餌は普段あげているものよりも一回り小さいものを与えましょう。

その方が負担とストレスを軽減することが出来ますし、より確実に栄養補給が出来ます。

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まとめ

拒食かどうかの判断は非常に難しく、また対応の早さも素人玄人問わず様々です。

私の場合、年齢によりますが2歳未満の個体では2か月を最終ラインとして考えています。

というのもヘビは燃費が良い生き物で1か月食べなくても生きますが、それ以降は目に見えて衰弱していくからです。

特に2か月を過ぎると毎日が赤信号で痩せがひどくなっていくので、信号が点滅する2か月が我慢の限界となりました。

他の人がこれを見たら「いやいやまだいけるよ!」という人もいるんでしょうが、それはその人なりの経験則だと思うので否定はしません。というかそういう人はこの記事自体見なくても自分の力で何とかできる人だと思います。

慣れない内は自分の思う無難な線切りで考えていきましょう。