捨猫を保護!捨て猫飼育経験者が教える里親になる為の手順と飼育方法
無計画な繁殖や無責任な飼育放棄は未だに減ることはありません。いわゆる「望まれない命」達は誰に育てられることもなく非情な世界へと投げ出されてしまっています。もし、その命に手を差し伸べる事が出来るなら、この悲劇を繰り返さないためにも計画性と責任感をもって育ててあげましょう。
捨て猫の現状
現在日本国内では年間約10万匹の猫が保健所で収容されていて、この内3万匹は引き取られているものの、他は全て殺処分となっています。
前年に比べると処分数は減っているものの、やはり納得なんて出来ないです。猫好きということを外しても私はこの結果に憤りを覚えてしまいます。
捨て猫から飼い猫に
さて、猫を拾ったといえやはりそのままウェルカムという訳にもいきません。
近隣の許可は?
飼育道具は?
ワクチンは?
まだまだ様々な問題が山積みです。
いろんな準備を終え、そこで初めてその猫は飼い猫になるのです。
生活費の確認
まずは大まかに必要なら初期費用を見積もります。
最初はある程度予算を設定し、飼育の必須用品を揃えましょう。
もし、あなたの予算に余裕があるのであれば下記の「あれば便利なもの」を揃えていきましょう。
揃えるもの
【必須】
・フード用品
モンプチなどのキャットフードやペット用飲み水を用意しましょう。
もし、子猫が2週齢などの場合は子供用粉ミルクを与えましょう。
・トイレ用品
来てすぐの内にトイレしつけは済ませておきましょう。その為、最初の方はケージ内に設置したトイレで場所を覚えさせますので用具は替えを含め一通り用意しましょう。
・ケージ
猫はジャンプ力があるので天井の付いたケージを用意しましょう。初めの内から放し飼いにしてもいいのですが、トイレしつけなどが大変になります。ので、個人的にこれは必須項目です。
・キャリーバッグ
来たばかりの猫はいつ体調を崩すかわかりません。その為、すぐに動物病院へ連れていけるようにしておきましょう。
・爪とぎ
猫の爪を研ぐために必要です。
【あると便利なもの】
・首輪やハーネス
猫に対して付けている人はあまり見掛けませんが、家猫を外に出す場合、十中八九必要です。
外に駆け出し、制御が効かずそのまま迷子になる事がありますし、車に轢かれる可能性もあります。
私自信、何度か飼い猫が迷子になりまして眠れない日が続いた経験があります。軽い気持ちで飼い猫を外に出すのはかなり危険だと、身をもって知りました…。
・おもちゃ
猫は好奇心が旺盛です。おもちゃを用意してあげるとすごく喜びます。
一匹の時におもちゃが無くなっても、代わりをすぐに見つけます。
一見さっぱりした部屋でも、何かしら見つけてはおもちゃにしてしまいます。時には飼い主が大切にしているものもその標的になることも。(私の知人は飼い猫に貝コレクションの中で最も価値のある貝を割られたりとか、一枚数万円の皿を割られたりしたようです)
そうなる可能性を少しでも減らすために猫が一匹の時でも遊べるおもちゃを用意していた方がいいですね。
・掃除用品
糞や抜け毛を回収する道具はあると便利ですね。特に黒いスーツなどについた毛は中々取れませんのでコロコロは用意しておいた方がいいですね。
猫の近くにあると危険なもの
・観葉植物
元々猫は毛玉を外に排出するために植物を食べる修正があります。観葉植物でもムシャムシャしますので設置には気を付けましょう。また、観葉植物の中には猫にとって毒になるものもあります。
・タバコ
言わずも知れた「毒の塊」。食べれば勿論中毒を起こしますし、臭いでさえもストレスの原因になります。
・電気コード
コードで遊んで絡まったり、感電する恐れがあります。
・薬
誤飲、誤食した際、取り返しのつかないことになる恐れがあります。
・倒れやすい棚など
下敷きになり、大ケガに繋がります。
飼う前にはしっかりとした下調べを
捨て猫を家に迎える前に、考えてほしいのは「起こりうる最悪のケース」です。
この場合、起こりうるのは2つ
①猫が突然病気になる
②近所の人から苦情が出る
です。
なので、飼う前に、病院は近くにあるかを調べておき、飼育する旨を近所の人に伝えておきましょう。
さあ、飼育開始!の、前に
ワクチン摂取を行いましょう。
動物の病気の中には人間へ感染するものもあります。飼い主が倒れたら猫を飼育する人がいなくなるので身の安全は第一に考えましょう。
ワクチン摂取は動物病院で出来ますので、迎える前に済ませておきましょう。
この時に行く病院は今後ホームドクターとなることも多いので気になることはその時にここで聞くとよいでしょう。
ワクチン摂取が終わり、飼い猫としてのペットライフがスタートした訳ですが、だからといってすぐにベタベタさわるのは良くありません。
突然住む場所が代わり、猫も落ち着かない状態なので、家に馴染むまでリラックスに専念させましょう。
最初のうちは触れるのは避け、猫の安全管理を徹底しましょう。
最後に
捨て猫を家に迎え入れる事は容易ではありません。
いろんな準備、許可を得て出来ることです。
その事を頭に入れて、もう一度冷静になって最期まで飼育が可能かどうかを判断してください。
軽はずみな行動は時に猫を傷つけます。
でも
もし、それでも責任を持てるという方は是非猫を助けてあげてくださいね。
それで救われる命もあるのです。